Trick or Treat



―――――――――どうなちゃうの?―――――――――



家でまったりと秋の夜長を堪能しているウエンツ映士。

小沢さんから頂いた小沢と戯れている。
本当に可愛い小沢だ。

ネーミングがなんだが、これももう慣れ親しんだ。

この時間がウエンツにはとても貴重でかつ癒される時間なのだ。


家に仕事を持ち込むのはあまり好きではないが火曜○プライズの司会役に なってコーナーまで持たせてもらってからは、このように下調べの為色々する。

今日は今度のロケの為に今日9時からXXさんのTVを見なければならない。

他の資料も貰ってきてある。

他人から見れば好き勝手にやっているバカなタレントとしか見られないかもしれないが、
俺はきっちりと下調べをしたのちのゲストとの対面へと移行する。

少しでも変なことを言ってしまえばその人のファンからプロダクションやら 何かしらクレームが来る。


だから実際俺は真面目人間である。

これは絶対に秘密だ。





音楽は大好きで音楽の事なら家でよく構想を練ったり、ギターを弾いたり、曲作りに費やす時間は惜しくない。


仕事だと思っていないからだろうか?でも楽しい時間もいつかは仕事へと 結びついてゆく。



けれど、素を見せられる長年一緒にやってきた徹平もいるから安心して 気を張らずできる為なのか?よくはわからない。

が、音楽も自分の中の癒しの中にはいるかもしれない。




今は7:00。

あと2時間。夕飯はレンジでチンのピラフでいいだろう。

食べ終わったら、仕事に目を通そう。
曲でも聞こうか?こないだ買ったCDもあることだし・・・。

仕事が1段落してから酒と乾き物でのんびりすればいい。


でも、明日も早いことだし、早く寝なければならないが・・・。



ん〜〜〜〜〜?なんだか今日はTVが見たい気がする。

なんだ?誰かにTVをつけろ!と言われている気がする。何故だろう?

神様?!俺そういうの信じてるタイプじゃないけどロマンチック人間。

矛盾しているかもしれないけど、そういうもの。

雰囲気を大切にするって言い方が正しいし、何かパーティーや花火大会って全然率先して行くし、用意までしちゃうタイプ。


楽しいがやはり幹事やら会計やらやらされてると正直シンドくなる。





“TV! TV! TV! TV!”

ん?誰?あ〜〜〜〜〜もうしょうがないなぁ〜〜〜。


資料に目を通すのをやめてTVをつけた。


するとそこにはDAIGOが志○動物園に出ていた。

あ〜〜〜〜!!あのバカっぷりが可愛いんだよな〜〜!!

バカやってる!しかも天然大爆発じゃんかよ―――――。


「ハハハハハハハ(涙)」


「何だあのコメント?!さくら可愛いな〜〜〜〜DAIGOもな〜〜〜〜〜!!」

「Wで可愛い。ハハハハハ。コメントスカスカ!!変わらね〜〜〜〜。」

「ハハハハハハハハ(大爆笑)あ〜〜腹痛いわ〜〜〜〜!!」

「CMに入った。」


「やっべ。ピラフレンジでチンするの忘れてた!!」

「急げ!!急げ!!」

3分のピラフを待ちきれず、CMが開けてしまった。

ピラフは置いといてソファーへ移動した。


つい見たくて、何故だか目が離せなくて、その理由はウエンツ映士の瞳がDAIGOに熱いほど注がれていた。それが理由だ。

“チン!”とレンジがピラフの出来立て状況を鳴って教えても映士は笑い泣きしながらDAIGOを見ていた。

この前の火曜○プライズの時もスカスカだったのに、変わらない素のバカ DAIGOが愛おしく感じた。



それはもう最初に出会ってからずっと思い続けていることだ。



レンジからいい匂いがしていると感じた時には、もうDAIGOのコーナーが 終わった後だった。





「ピ・ラ・フ☆ピ・ラ・フ☆」


残念な結果になってしまっているピラフだが、とても上機嫌な映士には 殆ど気にならない。

さっきの仕事のこともこれなら楽々とこなせるに違いない程機嫌がいいのだ。



ピラフを食べながらさっきの映像を思い出して、思わず吹出した。


「やっべぇ〜〜。吹出しちゃったって・・・ハハハハハハハハハハ(笑)」

「あのDAIGOの顔、マジでウケるわ〜〜〜!!」



「あれ?そういえば俺。この前のあいつとのロケ以降本気で笑ったこと なかったな〜〜〜。うんうん。」


「DAIGOパワー?!あいつと会うまで作り笑いが多かったからな〜〜。

あんまり心から笑ったこと少ないし素見せられるってか2人でバカ できるのって貴重だな〜〜〜。DAIGO様様です!!」


パンパンッと音を立てて手を合わせて、これからもありますようにと願いを 込め、そして何よりDAIGOにありがとうの気持ちを送った。

「俺の癒しの中にDAIGOも入れとこっ!!」



「な!小沢?!飯美味いか〜〜。今日は特別だぞぉ?いっぱい食べろよ!」




それにしてもあいつの腕細かったよなぁ〜〜。前にも思ったけど・・・。

やっぱりビジュアル系なだけあって顔は整ってるし、身長も俺よりあるかも。

私服はカッコ可愛いんだよな〜〜〜。

いや、可愛いに分類されるな。

ピンクとか着てて可愛いんだよな。ラインがまず細い!

それに俺には負けるけど色も白いしな。





まだ9:00までには時間があるからBREAKERZのPVでも見ようかな?!

もう決定事項だけど。

ピラフをかっ込みながら考えていた。



PVをガン見!!映士さんよ。ドライアイになりますよ?って1人しかいない 部屋で自ら一人突っ込みをしていた。


かっわいい恰好や、ダーク的魅惑的な恰好などもう目が釘付け状態。


「他の誰にも見せたくないな。まぁPVだからしょうがないけど・・・。」


「あ〜〜〜〜〜〜削除してぇ〜〜〜。削除!!でもな〜〜BREAKERZ 売れなくなると困るし、俺今ジレンマ中〜〜〜〜〜!!!!!」





今何時だ?やっべ!!9:00になる。

どんだけ見てたのよ?俺!!!!!

酒などは後でとして、真剣に見ないと・・・。

フムフム。よくドラマやTVに出てるけど結構XXさんの知らないことって 多いんだな。

資料も見つつTVも見て、今日も勉強会を開いている。


CMに入ると途端にDAIGOの顔が“ポンッ!”と出てきて困ってしまう。


どうしてくれる?こんなに俺を夢中にさせてDAIGO〜〜〜〜〜〜!!!


一段落して、全部頭に叩き込んでから、酒を飲みに入った。



酒を飲んでいてもあいつのこと。


あいつは俺の事親友って言ってくれるけど、俺は可愛さ余って虐めたい!!




俺ってそういう性癖?!




酒もまわってきて俺はメルアド交換するなんて普通しない。

だけどあいつと つい交換してしまった。

ついではないな。


交換してるからメール打とうかなぁ〜〜と思っていたら、酒の力か?
何に酔ったのかはわからないが、眠くなってきてしまった。


映士は眠りに落ちる寸前にメールを打っていた。